これからの高齢社会を一緒に考えてみませんか。

介護経営

経営とは?

経営とは、「方針を定め、組織を整えて、目標を達成するよう持続的に事業を行うこと」と定義することができます。

介護事業経営においては、基本理念やビジョンを具現化するために、「人」、「物」、「金」、「情報」といった経営資源を適切に組み合わせ、強い組織を作り上げることが重要です。

ピーター・F・ドラッカーは、マネジメントが果たす役割を次のように述べています。

①組織の使命を果たすことができる

②働く人を活かすことができる

③社会に貢献することができる

マネジメントを実践して、良い経営をすれば、人と組織を活かし、社会貢献できるのですが、悪い経営をすれば、働く人を活かすことができず、組織の使命を果たせないまま、社会に貢献できずに、廃業に追い込まれることになるということです。

それでは、良い経営とはいったいどのような経営を言うのでしょうか。
それは、お客様にご満足いただける良いサービスを提供することにほかなりません。

良いサービスを提供するとお客様が喜びます。その結果、お客様が増えます。お客様が増えると介護事業所の収入が増加します。

そのお金は従業員の給料アップにつながるので、従業員が喜びます。

このように、良いサービスを提供することは、介護事業の継続的な発展をもたらします。

良い経営をするのは、自分のためであり、お客様のためであり、組織のためであり、そこに働く従業員のためであり、そして社会のためでもあります。

経営の三要素とは

経営の三要素とは

お客様が認める価値を創り出すための「経営戦略・マーケティング」
②従業員の能力と意欲を高めるための「人事・組織のマネジメント」
③事業継続に必要な利益を上げるための「会計・財務」

をいいます

どんなビジネスでもそうですが、事業を経営する上で大切なことは、客様が認める価値ある商品やサービスを創ることです。

そして、その商品やサービスの内容を正しくお客様に情報提供し、お客様に買っていただくことが基本です。

介護事業を経営する場合も同様です。経営戦略やマーケティング、労務管理や人事マネジメント、事業の収支や経営指標の知識を知らないで介護事業所を経営していることは、海図を持たないで航海しているようなものです。

航路を誤ってしまうと、タイタニックのようにどんなにりっぱな船でもあっても沈没してしまうのです。

経営戦略とマーケティング

マーケティングとは、顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその商品やサービスを効果的に得られるようにする活動をいいます。

マーケティングは、企業活動において重要です。今後、介護事業所においても、マーケテイングを適切に実施することが必要になってくるでしょう。

そこで、マーケティングについて、一つの事例を紹介しましょう。アメリカのL.L.ビーンという会社の事例です。この会社は、1912年にレオン・レオンウッド・ビーンが創業しました。アウトドアグッズを製造・販売する会社です。

この会社は、2008年顧客サービス調査で第1位になりました。現在、世界中に1,000店舗を構え、個人経営で14億ドルを売上げています。その秘密は、この会社の社是にあります。

皆さんは、次の○に入る言葉が何かおわかりですか。賢明な方はすぐにわかると思います。

 「○○○は、私たちの事業所にとって最も重要な人たちである。
  私たちがいなくても、○○○は困らないが、○○○がいなければ、私たちにとっては死活問題である。
  ○○○は、自分にとって必要なものを求めてやってくる。私たちの仕事は、それを提供し、○○○と私たち自身に利益をもたらすことである。」

正解はお客様です。お客様のいない事業所が将来的に発展することはありえないでしょう。なぜでしょうか? 

それは、事業を継続することができなくなるからです。介護事業所は、要介護高齢者の生活を支えるために介護サービスを提供し、その対価として報酬を受け取ります。

一割をお客様から、9割を市町村から介護報酬として受け取るのです。このお金で、従業員の給料を払ったり、設備や備品を更新したり、事業を継続するための資金に使います。

このお金が入ってこなくなったら、どうしますか。お客様がいなくなるということは、事業所にお金が入ってこなくなることを意味します。

このような状況になったら、介護事業は発展どころか廃業になってしまいます。

だから、お客様が一番大事なのです。マーケティングにおいては、お客様は何を価値あるものとして考えているか、そして、お客様が認める価値をどのようにして提供するかが重要なのです。
介護事業を上手に経営するために、最も重要なことは、介護人材の確保と育成です。

これまで見てきたように、我が国は急速に高齢化が進行しています。こうしたなか、2025年に向けて約120万人の介護人材が不足すると推計され、介護人材の確保と育成が重要な経営課題になっているからです。

労務管理とは

労務管理は、経営目的の実現に向けて、雇用労働者を対象に経営労働秩序の安定を図り、労働力の有効かつ効果的な使用を直接の目的とする経営の諸施策と定義されています。

労務管理のねらいは次のとおりです。

①適法性を確保すること
②職員の意欲を高めること
③生産性の高い組織を作ること

財務会計の重要性?

介護事業を継続的に発展させるためには、事業の健全性を確認しなければなりません。

そのために、経営者は、毎月の収支状況を把握することが重要です。毎月、介護事業においてどのくらいの収入があって、1年間の売り上げがどのくらいになっているのか。

毎月、支出される費用はどのくらいなのか、毎月の収支がプラスなのか、マイナスなのか。

こうした収支状況の把握は、介護事業の健全性を確認する意味でとても重要です。

年間の事業計画に照らし合わせて、実績がどのように推移しているかを確認することは、事業計画において設定した目標の達成度を把握することにもつながります。

事業の健全性を確認する方法として収支状況の把握は必須と考えたほうがよいでしょう。

単年度だけでなく年度ごとの推移と今後5か年の推計をすることも、健全な経営につながります。

評価を業務改善に活かす視点

経営改善を進めるうえで、強い味方になるのが「評価」です。評価には、自己評価、利用者評価、外部評価(第三者評価)と様々な評価手法がありますが、大事なことは、評価結果を改善に活かす視点を持つことです。

金額の高い第三者評価を受審しても、改善を行わなければ「絵に描いた餅」となるだけです。自己評価や利用者評価の結果を上手に活用すれば、改善のポイントが明確になり、課題に解決に向けた目標を設定することができます。

評価を活かす視点とは、介護サービスに関心を持って、日ごろから良い介護サービスを提供するためにはどうしたらよいかを考えることです。本来あるべき姿を描きながら、介護の現場を見ていると、課題に気が付きます。

人は関心があることには意識を向けることができますが、関心がないことには意識を向けることはできません。

例えば、皆さんは、セブンイレブンのロゴのマークを覚えていますか。毎日、見ているコンビニです。必要に応じて買い物もしていることでしょう。

これまでに何回となく見ていると思います。いや何百回とみているかも知れません。いかがですか。覚えていますか。

セミナーでこの質問をすると、多くの受講生の皆さんはちょっと戸惑って、「数字の『7』があります」。

そのうち、「真ん中に英語が書いてあります」という返事が返ってきます。でも、これまで正確に覚えている人はいませんでした。回答は、数字の「7」の真ん中に英語でELEVENと書いてあるのですが、最後の「N」が小文字の「n」となっているのです。

何を言いたいのかというと、「人は関心のあるものしか見ていない」ということです。

人は誰でも、自分だけの「関心」という眼鏡をかけて周りの風景を見ています。このメガネをかけると自分の関心のあるものしか見えません。でも、このメガネをはずして見ると、今まで見えなかったものが見えてきます。

つまり、ものの見方は幾通りもあるということです。Aさんに関心があれば、顔の表情からそのAさんの気持ちを察することができるでしょう。

「今日は気分が良いようだ」とか。「今日は機嫌が悪いようだ」とか、いろいろと見えてくると思います。Aさんに関心がなければ、そこまで見えないでしょう。関心をもつことは、とても重要なのです。

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